手相鑑定の特徴
掌は、本質を表出し、人生を俯瞰する。
■その人固有の紋様を読む。
手相は、世界にたった一つしかない、その人固有の紋様です。
手相鑑定では、その紋様から、先人から伝えられて来た読みの技術と、近代以降西洋を中心に取り組まれて来た医学・心理学からのアプローチを組み合わせ、その人の特性や将来の傾向などを鑑定します。
誕生日や姓名などを基にした占いでは、同じ条件を持つ人がいれば、同じ占い結果が出ることもあるでしょう。霊感などの直感的な占いでは、占う側の資質によって結果は大きく違ってきます。
しかし、手相の紋様が唯一無二であるからには、それを占う内容もまた唯一無二なのです。
■「宿命」ではなく、「運勢」を読む。
『宿命』とは、前世からあらかじめ定められ、自分では避ける事も変える事もできない、絶対的な運命を指します。人生の一切合切が、全て天によって決められているという考え方です。
大変人気のある占星術や四柱推命などは、この『宿命』を読み解く占いです。
自分がどうすべきなのか、という問いに、宿命で決められた「答」を示してくれます。
一方、手相は、『宿命』ではなく、『運勢』を読みます。『運勢』とは、運・不運の巡り合わせや、その勢いを指します。
運の巡り合わせはあっても、運命そのものは決められているものではなく、自分の生き方によって変えて行けるものだ、というのが、手相の基本的な考え方です。
過去の運勢で現在の自分を知り、これからの運勢でこれからの生き方を見直す。つまり、手相は、「答」ではなく、生きるために役立つ「情報」を提示してくれるのです。
占いに訪れる方は、多かれ少なかれ、何か不安を抱え、それを解消する手立てを求めていらっしゃいます。
『宿命』によって全てが決められているという考え方は、ある意味とても恐ろしいものですが、またある意味、とても楽な考え方でもあります。『宿命』を知ることが出来れば、己の力で考えずとも、(真偽の程は定かでないにしろ)そこに答があるのですから。
占いに訪れる方にとって、「答を得られた」という満足感が高いからこそ、占星術や四柱推命などの人気は、ますます高まっているのでしょう。
しかし私は、この『宿命』という考え方を、どうしても肯定する事が出来ません。
自分の人生が、自分の意志と関わりなく、全て決められているのだとしたら、人生とはなんと空しいものでしょうか。
私は、「自分の力で考える」「自分の意志で決定する(答を出す)」という行為が、何よりもその人の運を高めると考えています。
手相には、手のひらの中心を縦に走る「運命線」というシワがありますが、このシワは、運命ではなく、その人の生き様を示します。自らの目標を持ち、自分に納得のいく生き方をしている人ほど、このシワがくっきりと長く刻まれています。
また、このシワがほとんどない人も、自分が何を求めているのかを知り、それを実現するために行動することで、それまでなかった「運命線」が現れて来ます。
自分の人生は、自分の生き方によって変えられる。そう信じるからこそ、『宿命』を説かない手相鑑定に、私は、大きな希望と充実を感じるのです。
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